高次脳機能障害は、その方によって、症状の程度が異なってきます。そのため、その方に合わせた対応方法が必要となってきます。今回は、注意障害のサポートの仕方について記載していきます。
⚫︎注意障害とは…
注意障害は、選択性・持続性・配分性・転換性に分類されます。
選択性注意機能:必要なところに素早く正確に注意を向けることができる機能です。例)電車の中でアナウンスが聞こえることや雑音の中でも会話が聞ける。
持続性注意機能:一般的に言う集中力のことで1つの作業を集中してやり遂げられる機能です。例)本を読む、映画を最後まで見ることが出来る。
配分性注意機能:特定の対象だけでなく、複数のものに注意を向けられる機能です。例)自動車運転
転換性注意機能:注意を向けていた対象から、必要に応じて別の対象へ注意を切り替える機能です。例)友人との会話中に電車のアナウンスを聞くこと。
このように注意機能でも分類され、症状に合わせたリハビリを行なったり、サポートしていく必要があります。
⚫︎注意障害のサポートの仕方
・覚醒レベルを上げる
覚醒レベルが低い状態だと、そもそも集中できる状態ではありません。そのため、適度な睡眠を心がける必要があります。また、まずは本人が好きな作業を行うことも大切です。嫌いな作業では、意欲も湧かず、集中できません。そのため、好きな作業から行うことがオススメです。
・集中しやすい環境を作る
注意障害の方は、注意散漫となるため、作業を行う際には、静かな集中しやすい環境作りが大切となります。作業の開始時間や終了時間・目的をはっきりさせて、意欲を引き出す意識をします。
・一度に多くのことをしない
一度に多くのことを行おうとすると、何から手をつけて良いのかや手をつけても中途半端で終わってしまう、ミスが多くなってしまいます。そのため、一つずつ順番に行うようにすることや順番通りにできるようにメモを活用することも良いでしょう。
・マメに声かけをする
長時間の集中が苦手でこまめに休憩を取ったり、作業を適宜確認し、注意が持続できるサポートをする必要があります。また、マメに声かけをして、作業の失敗を減らすことで、意欲を持続させることにもなります。
高次脳機能障害の方は、自分が出来ないことで劣等感を感じ、うつ傾向になってしまう方もいます。そのため、専門職のリハビリと共に精神的にもサポートすることが重要となります。そのような時には、ご家族のサポートも必要不可欠となってきます。入院されている時には、様々な専門職が関わり、対応することができます。しかし、退院後はご家族と過ごす時間が長くなるため、ご家族にも病気の理解と共に精神的な拠り所となる事で精神的にも安定した支援が可能となります。
当サービスでは、高次脳機能障害に対してのリハビリだけでなく、ご家族の支援方法を相談できる体制も整えています。高次脳機能の評価・高次脳機能リハビリ・支援方法の相談をご希望の方は、お気軽にご連絡下さい。
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